産別紹介⑯ 航空連合「航空連合ビジョン」の実現に向けて
(航空連合 副事務局長 玉那覇 仁)

 航空連合は、航空関連産業で働く仲間が大同団結し、産業の魅力向上と基盤強化に向けて1999年10月に結成されました。現在は59組合、組合員4万8350人からなる航空労働界を代表する最大の産業別労働組合です。

 「航空連合ビジョン」は、コロナ禍で非常に厳しい状況に陥った2021年、「いつの時代も社会から必要とされ、働く仲間がやりがいを感じ、誇りをもって働ける産業」をめざすという強い想いで策定したものです。このビジョンを実現するため、産業政策と労働政策の連動による「圧倒的な生産性向上」(*)の取り組みに加え、「社会インフラ」としての役割を発揮し、日本経済・社会をリードしていく産業への成長をめざしています。

 航空連合は、労働組合の価値を「職場の問題や仲間の悩みに寄り添い、それを仲間と協力しながら、みんなで解決していくこと」と考えています。その解決策は雇用の確保、労働条件の向上に加え、ジェンダー平等・多様性推進、産業政策実現と多岐にわたります。

 客室乗務員の職場の声に基づく「撮影罪」の法制化や、空港グランドハンドリング業の多重受委託構造において適正取引を推進するためのルールづくりなど、その根底には「自分たちのことだけではなく、社会にとっての価値」を提供する使命があると考えています。

 賃上げ要求とその実現も、結果として社会経済の好循環を生み出す役割があります。

 労働力が不足しながらも、旺盛な訪日需要を背景に、成長の余地がある航空関連産業は「人的資本のかたまり」であり、「人への投資」は極めて重要です。その認識のもと、2025年10月に開催した第27回定期大会では、中長期的な視点で自分たちのありたい姿の実現に向けた「中期労働政策方針」や「ジェンダー平等・多様性推進計画」を組織確認しました。

 航空連合は、産業の持続的な発展と成長に向けて、複雑化・高度化する課題に、働く仲間と一緒に取り組みを進めていきます。これらの活動の大前提として、産業の基盤である安全運航の堅持と安心なサービスの提供があります。労働組合の強みであるボトムアップ機能と横断機能を大事にしつつ、職場の最前線から安全・安心をつくり上げ、産業のさらなる魅力向上につなげていきます。

*職場や企業グループ単位を超えて、航空関連産業全体、地域や空港全体の生産性向上をめざす取り組み。

(「ネットワーク全労生」生産性新聞2025年12月15日号掲載)

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